はじめに

「医療保険に入っているから安心」――そう思っていたのに、実際に入院してみたら自己負担額が予想以上に大きくて驚いた、という声は少なくありません。

今回は、医療保険の給付金でよくある「入院日額5000円」という保障が、果たして現実的に十分なのかどうかを、実際の体験談とともに検証していきます。


入院日額5000円とは?

医療保険では、入院1日につきいくら給付されるかという「入院給付金日額」が設定されており、5000円はその中でも標準的な金額とされています。

【例】

  • 入院5日間 × 日額5000円 = 25,000円が給付される

一見すると、ちょっとした入院には十分に思えますが、実際の医療費や諸費用を考えるとそう単純ではありません。


【体験談】私が入院して実際にかかった費用

◆プロフィール

  • 年齢:34歳
  • 性別:女性
  • 入院理由:虫垂炎(いわゆる盲腸)
  • 入院日数:6日間
  • 入院先:東京都内の総合病院

◆実際の費用明細

項目費用(円)
入院基本料36,000
手術費80,000
検査・投薬など22,000
食事代4,500
差額ベッド代(個室)42,000
雑費(パジャマ、TVカードなど)3,000
合計187,500

◆保険でカバーされた金額

  • 入院給付金:5000円 × 6日 = 30,000円
  • 実際の自己負担:157,500円

なぜ入院給付金だけでは足りないのか?

1. 差額ベッド代の存在

公的医療保険ではカバーされない個室利用の料金は、地域や病院によって大きく異なります。都内では1泊1万円を超えることも珍しくありません。

2. 高額療養費制度の限界

たしかに高額療養費制度を使えば、一定額以上の支払いは還付されますが、それまでの一時的な立替や対象外の費用(差額ベッド代・食事・雑費など)は自己負担です。

3. 休業による収入減

会社員であれば有給を使える場合もありますが、自営業やフリーランスの場合、入院中は収入がゼロになることもあります。


入院日額はいくらが妥当?

実際の体験談や複数のデータをもとにすると、日額1万円前後が現実的なラインとされています。

入院費用の目安(平均)

  • 入院1日あたり:2〜3万円
  • 差額ベッド代:5000円〜15,000円/日
  • 食事・雑費:1000円〜2000円/日

保険を選ぶときのポイント

✅ 1. 日額の金額だけでなく「何日給付されるか」も確認

長期入院に備えて、60日、120日、360日などの給付日数を確認しましょう。

✅ 2. 特約の有無

  • がん・三大疾病特約
  • 通院特約
  • 手術特約 など

✅ 3. 就業不能補償

入院ではなくても、働けない期間に備える就業不能保険も検討の価値ありです。


まとめ

入院日額5000円というのは「最低限」の保障であり、実際の医療費や生活費をカバーするには不十分なケースも多くあります。

保険は“入っていれば安心”ではなく、“自分に合った保障内容かどうか”が大切。見直しのタイミングは早い方が選択肢も広がります。


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