はじめに:相続は“争族”になりうる時代
「うちにはそこまで財産がないから大丈夫」――そう思っていませんか?
実は、相続をきっかけに家族間でトラブルになるケースは、年々増加しています。兄弟姉妹間の分配、相続税の負担、納税資金の不足…。その結果、「争族(そうぞく)」という言葉まで登場するほどです。
そんな中、**相続税対策として有効だと注目されているのが「生命保険」**です。本記事では、なぜ保険が相続税対策になるのか、どう活用すれば節税や家族トラブルの回避につながるのかを、初心者でも分かるように解説していきます。

相続税がかかる人とかからない人の違いとは?
2025年現在、日本では以下のように相続税の基礎控除が定められています:
3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
例えば、相続人が妻と子ども2人(合計3人)であれば、
3,000万円 + 600万円×3 = 4,800万円が基礎控除額です。
それを超える財産を相続する場合、相続税が課税されます。
都市部で戸建て住宅やマンション、現金、株式を保有している方であれば、相続税の対象になる可能性は決して低くありません。
保険が相続税対策になる理由
✅ 1. 「非課税枠」がある
生命保険には、相続税に関して法定相続人1人あたり500万円の非課税枠が適用されます。
たとえば…
- 相続人3人の場合:500万円 × 3 = 1,500万円まで非課税
つまり、現金をそのまま残すよりも、保険金として渡した方が節税になる可能性があるのです。
✅ 2. 納税資金を“自動的”に準備できる
相続税は「現金一括」で支払う必要があり、相続財産が不動産中心の家庭は、納税資金に困るケースが多く見られます。
そこで、保険の出番です。
死亡保険金は原則すぐに受け取れる現金資産。
「不動産を売る時間もなく、泣く泣く借金をして納税…」といったリスクを回避できます。
✅ 3. 指定した人に“確実に”お金を渡せる
生命保険の受取人は契約時に明確に指定できます。
そのため、遺言がなくても受取人が優先され、スムーズに現金が渡る仕組みになっています。
● 内縁の妻や再婚相手の子など、相続人に含まれない人にも渡せる
● 相続財産から除外されるため、他の相続人と揉めにくい
こういった点も、家族トラブルを避けるポイントです。
相続対策として保険を活用する5つのポイント
① 契約者・被保険者・受取人の関係に注意!
誰が保険料を支払い、誰が亡くなり、誰が受け取るのか。この3者の組み合わせによって課税の種類が変わります。
契約者 | 被保険者 | 受取人 | 課税対象 |
---|---|---|---|
本人 | 本人 | 配偶者 | 相続税 |
子 | 本人 | 子 | 所得税 |
→相続税の非課税枠を活用したいなら、「契約者=被保険者=本人」が基本です。
② 定期保険と終身保険の使い分け
保険タイプ | 特徴 | 相続対策への向き不向き |
---|---|---|
定期保険 | 保険料が安く、期間限定 | 老後まで持ち越せない可能性がある |
終身保険 | 一生涯保障、貯蓄性あり | 相続対策に◎ |
→相続対策なら「終身保険」がおすすめです。死亡時に確実に保険金が支払われます。
③ 誰にどのくらい渡すか計画を
- 法定相続人の人数
- 財産の総額
- 保険金の受取額のバランス
これらを考慮して、公平性と納税資金の確保を両立させましょう。
④ 定期的に見直しを!
人生は変化します。
結婚・出産・離婚・再婚・家族構成の変更などがあった場合は、必ず保険契約も見直しを。
⑤ 専門家に相談する
税理士やファイナンシャルプランナー(FP)に相談すれば、個別ケースに最適な設計が可能です。
特に、相続税対策に詳しい専門家を選びましょう。
実際にあったトラブルと対策事例
ケース1:現金ゼロで納税不能に
不動産が多く現金が少なかった家庭。納税資金が用意できず、物件を安値で急売→家族間で不満が残る。
→【解決策】終身保険で現金を準備していれば、余裕を持って相続ができた可能性大。
ケース2:兄弟間で保険金トラブル
保険金を一人の子に全額指定。兄弟から「不公平だ」と揉めて家庭崩壊。
→【解決策】財産全体のバランスを見ながら保険設計するのが重要。
まとめ:家族の未来を守るために、今から準備を
生命保険は「万が一のため」だけではなく、相続税対策や家族トラブル回避にも非常に有効なツールです。
まだ先のことだと思っている方も、今から計画しておくことで、家族の安心を“見える形”で残すことができます。
「うちには関係ない」ではなく、“将来の安心材料”として、今こそ見直しを。
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