はじめに|「保険料控除」でいくら得してる?
年末調整や確定申告の時期になると、よく目にする「保険料控除」。
しかし、
- 「生命保険と医療保険、それぞれいくらまで控除できるの?」
- 「上限があるって聞いたけど、どのくらい?」
- 「年末調整と確定申告で違うの?」
…など、意外と理解していない人が多いのが実情です。
この記事では、生命保険料控除の仕組みから上限額の具体例まで、初心者でも分かるように丁寧に解説します。

1. そもそも「保険料控除」とは?節税のしくみを簡単に解説
まず押さえておきたいのが、「保険料控除 = 所得控除の一種」ということ。これは、あなたが払った保険料の一部を課税所得から差し引ける制度です。
たとえば、所得税率が10%の人が、控除で課税所得を5万円減らせば、5,000円の節税効果があります。これは現金が戻ってくる「還付」としても感じられるため、家計にとって大きなメリットです。
2. 控除対象の保険の種類|3つのカテゴリーに分かれる
保険料控除には、以下の3種類があります。
種類 | 主な対象 | 控除対象の代表例 |
---|---|---|
一般生命保険料控除 | 万一の死亡保障など | 終身保険、定期保険 |
介護医療保険料控除 | 入院や手術など医療保障 | 医療保険、がん保険 |
個人年金保険料控除 | 老後資金の備え | 個人年金保険(一定の要件あり) |
3. 控除できる上限はいくら?【所得税・住民税の比較表】
所得税の場合(旧制度・新制度)
2012年1月以降の契約は新制度が適用され、以下が上限となります:
控除区分 | 控除額の上限(所得税) |
---|---|
一般生命保険 | 最大4万円 |
介護医療保険 | 最大4万円 |
個人年金保険 | 最大4万円 |
合計 | 最大12万円 |
※旧制度の契約は最大5万円の枠がありますが、新旧併用でも合計限度は12万円。
住民税の場合
住民税に関しては、上限がやや少なめになります。
控除区分 | 控除額の上限(住民税) |
---|---|
各保険(共通) | 最大2.8万円 |
合計 | 最大7万円 |
4. 具体的な節税額は?年収・税率別の実例
例:30代会社員、年収500万円、所得税率10%の場合
仮に下記の保険料を支払っていたとすると:
- 終身保険:6万円(一般生命保険)
- 医療保険:5万円(介護医療保険)
- 個人年金:6万円
上記すべてが上限の4万円ずつ控除され、合計12万円の所得控除となります。
結果として、
- 所得税:12万円 × 10% = 12,000円節税
- 住民税:7万円 × 10%(仮定) = 7,000円節税
⇒ 合計19,000円の節税効果!
5. 「控除証明書」を忘れると損をする?
保険料控除を受けるには、保険会社から届く「控除証明書」が必須です。
これは毎年10月〜11月に郵送・またはWeb発行されるもので、年末調整や確定申告の際に添付が求められます。
【注意点】
- 紛失すると再発行に数日かかる
- 住所変更などがあると届かない場合も
※保険会社のマイページでPDFで取得できる場合もあるので、確認をおすすめします。
6. よくある質問(FAQ)
Q1. 会社員でも確定申告しないと控除は受けられないの?
A. 年末調整で控除証明書を提出すれば、基本的に確定申告は不要です。
ただし、フリーランス・副業がある方は確定申告が必要になる場合も。
Q2. 控除を受けられない保険もある?
A. はい。たとえば下記のような保険は控除対象外です:
- 団体信用生命保険(住宅ローン)
- 火災保険・自動車保険などの損害保険
- 要件を満たさない個人年金保険
Q3. 家族の保険料も控除できる?
A. 生計を一にする配偶者や子の保険料であれば、契約者本人でなくても控除可能です。
7. まとめ|控除を活用して、賢く節税しよう!
保険料控除は、誰でも簡単に活用できる「節税ツール」です。
- 加入している保険が控除対象かどうか?
- 控除の上限まで使い切っているか?
- 控除証明書は提出しているか?
これらをチェックするだけで、毎年数千円〜数万円の節税効果が見込めます。
「何となく保険に入っていた」だけの人も、ぜひこの機会に見直しと活用をしてみてください。
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