はじめに

「昔作った銀行口座、最近使ってないな…」そんな風に思いながらも、特に気にせずそのまま放置しているという方、多いのではないでしょうか?実は、その“放置している口座”が、将来的に思わぬトラブルや損失を招く原因になることがあります。

この記事では、放置された銀行口座がどのようなリスクを孕んでいるのか、またそれにどう対処すべきかを、わかりやすく解説します。

1. 放置口座とは?

● 定義

放置口座とは、一定期間(多くの銀行では10年)入出金などの取引が一切行われていない口座を指します。これらは「休眠口座」として扱われることがあります。

● 対象となる口座

  • 給与振込専用で昔使っていた口座
  • 学生時代に開設した口座
  • 引っ越し後に利用しなくなった地方銀行口座
  • ネットバンクのキャンペーンで作った口座

一見無害に思えるこれらの口座も、長期間放置することで思わぬ影響を及ぼす可能性があるのです。


2. 放置口座の主なリスク

① 休眠口座化による資金移管

法律(休眠預金等活用法)により、10年以上出入金がない普通預金・定期預金等は、国の管理下に移管されることがあります。これにより、口座内の資金が「国に吸収された」と誤解する人もいますが、正確には政府管理の基金に移され、社会貢献活動などに活用されます。

払い戻しは可能ですが、面倒な手続きが必要になることが多いです。

② 毎月の口座維持手数料が発生

近年、一部の銀行では「口座維持手数料」や「取引手数料」を導入しています。使っていない口座でも残高が少ないと、維持費を引き落とされて残高がゼロになることも。

いつの間にかマイナス残高になり、ブラックリストに入る恐れもあります。

③ 不正利用のリスク

通帳やキャッシュカード、印鑑を紛失したまま放置していると、第三者による不正利用のリスクがあります。特にネットバンキング対応口座は、パスワード漏洩などから不正アクセスされる可能性も。

知らない間にお金を引き出されていた…という最悪のケースもあり得ます。

④ 相続トラブルの原因になる

使っていない口座の存在を家族が知らず、相続時に発見されてトラブルになることもあります。解約にも時間や書類が必要になるため、負担が増えます。

早めに整理しておくことが、家族への安心にもつながります。


3. 放置口座をチェックする方法

● メール・ハガキなどの通知を見逃さない

銀行からの休眠予告通知や、取引状況確認の書類が届いている場合は、速やかに確認を。

● 通帳やネットバンキングでログインして確認

最後の取引日が10年以上前かをチェックしましょう。ネット銀行の場合、ログイン履歴も確認可能です。

● 銀行窓口またはコールセンターへ問い合わせ

身分証を持って窓口へ行けば、利用状況や残高を調べてもらえます。


4. どう対処すべきか?口座整理のすすめ

● 不要な口座は早めに解約

基本的には、使わない口座は解約するのがベストです。解約には通帳・印鑑・身分証明書などが必要です。

● 使用目的を明確に分ける

  • 給与振込用
  • 貯蓄用
  • 公共料金引き落とし用
  • 投資用 など、役割を明確にすることで管理がしやすくなります。

● 定期的な棚卸しを習慣に

毎年1回は銀行口座の状況を棚卸しし、不要なものは処分・統合しましょう。


5. 法的観点と最新動向

● 休眠預金活用法の概要

  • 対象:10年以上取引のない預金(残高1,000円以上)
  • 活用目的:NPO活動や地方活性化支援などの公共目的
  • 払戻し可能:銀行に申し出ることで、原則として全額戻ってくる

● 新しい動き:マイナス金利解除と維持手数料拡大

金融機関が収益確保のために維持費を拡大する動きもあり、使っていない口座にお金を置いておくことのデメリットがさらに大きくなる可能性があります。


まとめ:口座は資産、放置せずに管理しよう

あなたの銀行口座は、たとえ使っていなくても“資産”です。放置していると「手数料で損する」「お金が戻らない」「不正に使われる」「家族に迷惑がかかる」など、リスクだらけです。

今こそ、口座の整理・見直しを始めるタイミングです。安心・安全な資産管理の第一歩として、まずは“放置口座”の存在を見つめ直しましょう。




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