はじめに:新成人が知っておきたい「お金と人生」の第一歩
20歳を迎えたあなたは、これから社会の一員としてさまざまな「制度」と関わることになります。
中でも、最も基本でありながら、よくわからないと言われるのが――「年金制度」です。
「年金って、老後の話でしょ?」「どうせ将来もらえないんでしょ?」
そんなふうに思っていませんか?実は、年金は老後のためだけの制度ではなく、あなたの“人生保障”の仕組みでもあるのです。
この記事では、新成人のあなたに向けて、日本の年金制度をできるだけやさしく・シンプルに解説します。この記事を読めば、年金の仕組み、将来の備え、そして今なぜ知っておくべきなのかがきっとわかります。
1. 年金制度って何のためにあるの?
▶ 日本の年金制度は「公的保険制度」のひとつ
年金とは、「老後にお金をもらえる仕組み」だと漠然と考えている人も多いですが、もう少し正確に言うと、
**人生に起こる3つのリスク「老齢」「障害」「死亡」に備えるための“公的保険制度”**です。
つまり、ただの“貯金”ではなく、「困ったときに助けてくれる社会の保険」なのです。

2. 日本の年金制度の基本構造は「2階建て」
日本の年金制度は、以下のように「2階建て」構造になっています。
コピーする編集する【1階部分】国民年金(全員加入)
【2階部分】厚生年金(会社員・公務員が対象)
● 国民年金(基礎年金)
- 対象:20歳以上60歳未満のすべての人
- 保険料:定額(2025年時点で月額16,980円)
- もらえる年金:老齢基礎年金(65歳〜)、障害基礎年金、遺族基礎年金など
● 厚生年金(上乗せ部分)
- 対象:主に会社員・公務員
- 保険料:収入に応じて決定(給与天引き)
- もらえる年金:老齢厚生年金、障害厚生年金、遺族厚生年金など
学生やフリーターなど、自営業や非正規雇用の場合は「国民年金」のみの加入になります。
3. なぜ20歳になると「年金を払って」と言われるの?
年金制度は「みんなで支え合う仕組み」です。あなたが20歳になると、国から“保険料を支払う義務”が発生します。
✔ 国民年金は強制加入(20歳〜60歳)
✔ 加入しないと将来受給できなくなる
✔ 収入が少ない場合「学生納付特例制度」あり
【学生納付特例制度とは?】
学生で収入が一定以下の場合、申請すれば**保険料の支払いを先送り(猶予)**することができます。猶予期間中も「未納」ではないので、いざというときの障害年金や遺族年金の対象にもなります。
4. もらえる年金はどうやって決まる?
あなたが将来もらえる年金額は、以下の要素で決まります。
- 加入していた期間(何年払ったか)
- 保険料の支払額(厚生年金の場合は収入)
- 繰り上げ・繰り下げ受給の有無(65歳から前後に調整可)
例えば、**国民年金を40年間(480ヶ月)全額納めた場合、2025年度で満額約80万円/年(=月約6.6万円)**になります。
厚生年金はこれに上乗せされる形です。
5. 年金って、将来本当にもらえるの?
この疑問、若い世代からよく聞かれます。
「年金制度は破綻する」といった話が出る背景には、少子高齢化や受給者の増加といった社会構造の変化があります。
でも、政府はさまざまな改革を行って制度の持続可能性を確保しようとしています。
- 年金支給開始年齢の調整(繰り下げ推奨)
- マクロ経済スライド(自動調整機能)
- 働く高齢者の年金との両立支援
つまり、「今のままではダメだから、ちゃんと見直して続けていく」という方向性です。
6. 新成人として今やっておくべきことは?
✅ まずは「ねんきんネット」に登録!
日本年金機構が運営する「ねんきんネット」に登録すると、以下の情報をいつでもオンラインで確認できます。
- 納付状況(未納がないか)
- 将来の見込み受給額(シミュレーション)
- 加入履歴
将来のお金のことを“見える化”しておくのは、今後のライフプランを考えるうえで非常に大切です。
✅ 学生の場合は「学生納付特例」を忘れずに申請
放置して「未納」のままにすると、将来受給できなくなったり、障害年金の対象外になったりすることも。
特例申請は毎年必要なので、忘れずに!
7. 年金制度の将来と「自分で備える力」
公的年金だけでは老後の生活が不安…という声は少なくありません。
そんな時代だからこそ、**年金制度を理解したうえで、自分でも備える力(資産形成)**が求められます。
例えば…
- つみたてNISAやiDeCoで老後資金を自分で育てる
- 企業年金・個人年金保険を併用する
- 収入・支出のバランスを整えるライフプランを持つ
「年金があるから大丈夫」ではなく、「年金+自分の備え」で安心をつくる時代です。
まとめ|将来の不安は“知ること”から減らせる
年金制度は、一見難しそうに見えますが、ポイントさえ押さえればシンプルな仕組みです。
新成人であるあなたが今、制度のことを知っておくことで、将来の選択肢は確実に広がります。
「よくわからないから放っておく」のではなく、人生の土台として向き合う姿勢を今日から始めてみませんか?
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