~ネットユーザーなら知っておくべき著作権の基本とリスク~


はじめに:ネットで拾った画像、つい使っていませんか?

SNS上で日々流れてくる、魅力的な写真・かわいいイラスト・面白いミーム画像。
「ちょっと自分の投稿に添えて使いたいな」「アイコンにしたいな」
――そんなふうに思ったことはありませんか?

しかし、それを無断で使った瞬間、あなたは著作権侵害をしている可能性があります。

ネットでの発信が誰でもできる時代だからこそ、ネットユーザー全員が「著作権リテラシー」を持つ必要があるのです。

この記事では、SNSユーザーとして知っておくべき「画像・イラストの無断使用ルール」について、初心者にもわかりやすく解説します。


1. SNSに投稿されている画像やイラストには著作権がある

まず大前提として、SNSにアップされたすべての画像・動画・イラスト・文章には著作権が存在します。

著作権は、著作者が創作した瞬間に自動的に発生します。つまり、

  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • TikTok
  • Pinterest
    などに投稿された画像は、原則として投稿者=著作権者の許可なしに使用できません。

✅ 著作権の主な権利

  • 複製権:コピーする権利(保存・印刷など)
  • 公衆送信権:ネット上に公開する権利(投稿・シェアなど)
  • 翻案権:加工・改変して公開する権利(色味変更・トリミングなど)

勝手に保存して、自分の投稿に使う・プロフィール画像に設定する、なども著作権侵害に該当する可能性があります。


2. 「ネットに載ってるからフリー素材」は大間違い!

よくある誤解の一つに、

「ネットで公開されてるんだから、自由に使ってOKでしょ?」
という認識がありますが、これは完全なNG思考です。

たとえSNSやGoogle画像検索で見つけたとしても、
それは誰かの著作物である可能性が高く、使用するには著作者の許可が必要です。

❌ ダメな例

  • 他人のInstagram写真を自分の投稿に引用せず使用
  • イラストレーターのX投稿を無断でプロフィール画像にする
  • YouTubeサムネイルに他人の画像を無断転載

著作権違反でアカウント凍結、損害賠償の請求、法的トラブルに発展するケースもあります。


3. 無断使用が許されるケースもある?「例外規定」を理解しよう

すべての無断使用が即違法とは限りません。以下のような限定的な例外があります。

◉ 引用(著作権法第32条)

著作物の一部を紹介目的などで使う場合、「引用」として認められることがあります。
ただし、以下の条件をすべて満たす必要があります。

  • 引用の必然性:本文の説明・批評に必要不可欠であること
  • 主従関係:自分の文章が「主」、引用が「従」であること
  • 出典の明記:出典元を明記していること(例:「出典:〇〇のX投稿」)

✅ OKな引用の例

  • 「このイラスト、色の使い方がすごい」と紹介し、出典明記のうえで一部を使用
  • 議論目的で「〇〇さんの意見(画像)」を掲載し、自身の主張を補強

4. 実際に起きたトラブル事例と、その代償

事例1:イラストを無断使用 → 謝罪&損害賠償

あるインフルエンサーが、人気イラストレーターの作品を無断使用し、
イラストレーターからの警告DMを無視 → 炎上 → 法的手続き → 数十万円の和解金

事例2:まとめアカウント → 連続通報で凍結

SNSで他人の投稿を集めて投稿していた「まとめアカウント」が、
投稿者たちの通報により永久凍結。フォロワー10万人以上のアカウントが一瞬で消滅。


5. ネットユーザーができる「安全な画像利用」5つの方法

✅ 安心して使える方法

  1. 著作権フリーの素材サイトを使う
     例:Pixabay、Unsplash、いらすとや、O-DAN など
  2. Creative Commonsライセンスの素材を活用
     利用条件(商用OK、クレジット必須など)を確認しよう。
  3. Canvaなどの商用OKなテンプレートを使う
  4. 自分で撮影・制作した素材を使う
  5. SNS投稿の本人に使用許可を取る
     → DMやコメントで「この画像を使ってもいいですか?」と明確に尋ね、記録を残しておくこと。

6. SNSプラットフォームごとのポリシーにも注意

SNSごとに、著作物の扱い方が微妙に違います。

Instagram

  • 他人の投稿を保存・シェアする機能はあるが、リポストは非公式手段(→投稿者の許可を取るのが原則)

X(旧Twitter)

  • リツイートはOKだが、スクショ転載はNGになる場合あり

TikTok

  • 音源・映像ともに著作権管理が厳しく、自作動画を無断で再利用されると削除対象

まとめ:ネット時代を生きるなら「著作権意識」は必須スキル

SNSで拾った画像を気軽に使うことには、思った以上にリスクがあります。
ちょっとした投稿でも、それが「著作権侵害」とみなされることで、
あなたの信用・フォロワー・アカウントが一瞬で失われるかもしれません。

しかし、正しい知識とルールを身につければ、安全にSNSを楽しむことができます。

ネットユーザー全員が、
「この画像、使っていいのかな?」と一度立ち止まる習慣を持つことで、
SNSの世界はもっと豊かで安全になるのです。


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